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今週の一冊 第16


今週のやすらぎ

 空襲警報が鳴ると、たとえ軍隊でも防空壕に逃げ込むことになっていた。(中略)大勢の 兵隊が入るの で、体と体がぶつかり合い重なり合って、今のラッシュアワーの電車の混み方に等しい。(中略)腰は下ろしているが、横になどもちろんなれない。窮屈な姿勢 のまま眠ってしまうのだ。
 自分が居眠りをしているのに気づいて、中原淳一は自分の家の女中が防空壕に入るとよくウツラウツラ眠っていたのを思い出した。ああ、兵隊と同じだ、とし みじみ思い、女中を叱りとばさず、居眠りをさせておいてやればよかったと述懐している。

歴史探検隊『50年目の「日本陸軍」入門』文春文庫

 先週に引き続き軍事系の本からの引用ですが、先週の本がマニア向けとすれば、本書は初学者向け、一般向けでしょう。それだけに粗もあったりしますが、と りあえず本稿ではその辺は大目に見ることにしましょう。今週はコスチュームカフェ8号店が開催されましたが、メイドさんのコスプレと並んで軍装コスも目に つきました。コスプレ業界では両方兼業なさっている方もおられるようですが、メイド趣味者とミリオタの兼業者も結構いるのではないかと思います(笑)。さ て、引用は旧陸軍での兵士たちの生活を描いた箇所ですが、入隊したての新兵は古参兵の雑役にこき使われ、まるで女中のようだという話です。文中の中原淳一 という人は画家だそうですが、徴兵された時の経験から「二等兵は女中だ」との感想を抱いたとの由です。新兵と女中は身分階層の下位に置かれ、上位の者の雑 用に追われるところが類似点なのですが、だからといって、メイドコスと軍装コスがイベントで多い理由の説明にはもちろんなりません。

(2002.2.22.)

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