今週の一冊 第57


今週の大阪人

 また二百億円儲けてしまった!! 天才相場師ヘンリー松本の朝

 ヘンリー松本の朝は早い。目をさますとすぐ、彼は絹のパジャマを着たまま、ブロードウェイのダンサーをしていたメイド、ジェシー・スティーブンスの右乳 房を愛撫しながら歯をみがく。ヘンリー松本は左利きなのである。
「わしは歯をみがくのが大嫌いじゃった。みがかなならんと思っても、ついついなまけてしまう。わしは意志の弱い男よ。しかし、頭はええし金はある。わしは 考えついたんじゃ。お乳をもむついでに歯をみがこうとな」
 私はヘンリー松本の言葉に、「北浜の平家ガニ」「かぶと町の脱脂粉乳」と恐れられる男の、意外に人間的な一面を見出すことができた。

中島らも編著『なにわのアホぢから』講談社文庫

 最近大麻でラリってたのがばれてお縄になった中島らも氏が、あやしい仲間と友にこしらえた一冊です。座談会とかマンガとか色々ヘンな内容てんこもり。小 生はその昔、朝日新聞の「明るい悩み相談室」でその名を知って以来、中島らも氏には大いに楽しませてもらってきましたが、やはりあのぶっとんだ発想を生み 出す脳髄には時としてバランスを取るためおくすりが要ったのかなあ・・・などと逮捕の報道を聞いて思ったのでありました。
 本書はなにせ十年以上前の本なので、ネタの古さが否めない箇所も散見されますが、笑えることは確かです(東北人の読者に対しては保証しかねますけど)。 引用箇所は「大阪フライデー」なる大阪大ぼらレポートの一編です。この箇所が、ヴィクトリア朝英国メイド研究に全く益するところが無いのは明々白々で ありますが、「大阪人の脳内メイド像は如何なるものか」とゆう意味では、まあこないなもんやろ。

(2003.3.15.)

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